SRIがAIを活用した創薬プラットフォーム「Synfini」をスピンオフ


Synfiniは医薬品製造を加速するため、

自動化合物試験を商業化し拡張


SRIインターナショナルは昨年9月末、製薬会社などの企業が医薬品開発分子を設計して合成し、上市するプロセスを加速させるバイオサイエンス・プラットフォームである「Synfini」をスピンオフすると発表しました。

このテクノロジーは、SRIが複数年にわたり大いに労力をかけて開発したソフトウェアとハードウェアのソリューション一式を統合したものです。この魅力的な一式には、ニューロシンボリックAIの分子デザイナー、計算合成プランニングツール、高スループットの自動ケミストリーシステム、多段階の合成を確実に実践するフローケミストリーのハードウェアプラットフォームが含まれています。

「SRIでは、私たちの研究所で開発された素晴らしい技術が市場に出るのを見るのを、いつも大変楽しみにしています。最先端のAIテクノロジーと組み合わされたSynfiniのハードウェア・ソリューションの魅力は、バイオ製薬企業が新しい治療薬を開発するスピードを加速させられることから、すべての人にとってより健康的な未来を創造する大きな可能性を秘めています。」とSRIの最高経営責任者(CEO)であるDavid Parekhは述べています。

新会社Synfini Inc.の共同設立チームには、最高経営責任者(CEO)のDoug Donzelliとファイナンス担当副社長(VP)のElizabeth Miyagiが含まれており、医薬品や農薬、特殊化学品の各分野の発展につながる個々の分子もしくは分子クラスの合成・試験をより迅速に実施できるような、拡張性のある事業を立ち上げるというビジョンを共有しています。また、SRIのバイオサイエンス部門の応用リサーチグループのヘッドであるPeter Madrid博士と、この部門の最高戦略責任者(CSO)であるNathan Collins博士もこのチームの一員であり、Synfiniの魅力的な開発で主導的な役割を果たしています。

「私たちは、かなり多くの分野でAIの影響を目にし始めているところであり、SynfiniのプラットフォームにAIテクノロジーを組み合わせることで、医薬品開発の過程を大幅に改善するという非常に大きなチャンスに恵まれています。私たちは、これまで成し遂げてきたことを誇りに思うと同時に、この新会社のチームが人々の健康とウェルビーイングを改善するために、創薬、試験、そして薬物送達に関するイノベーションを推進できるよう、支援していく所存です。」とSRIのバイオサイエンス部門のプレジデントであるKathlynn Brownは述べています。

Synfiniが提供する機能とは、医薬品の実用化に取り組む製薬会社の先見的なリーダーたちにとって、より早く結果が判明するとともに、迅速な臨床所見に基づいて新薬を早期に活用できるようにすることから、彼らの業務の価値を高められるのです。またSynfiniは、製薬会社にコスト削減や上市プロセスの合理化をもたらせることから、世界中の医療関連への成果にこれまで以上に大きな影響を与えるのです。

Synfiniは、75年超にわたる歴史があるSRIの知的財産からスピンオフした数多くのテクノロジーの一員に名を連ねることになりました。世界を変革するようなソリューションを開発・提供するというSRIのミッションに基づき、SRIの知的財産はSiriやIntuitive Surgicalなど世界で最も有名なテクノロジーや企業の多くの後ろ盾となっています。

SRIのCommercialization(商業化)グループのプレジデントであるSuresh Sunderrajanは、「私たちは、長年にわたり革新的な技術を市場に送り出してきたことを大いに誇らしく思っています。Synfiniが医薬品開発の世界に多大な影響を与えることは明らかです。SRIが構築したプラットフォームが一つの企業として独立し、成功するのを見るのを非常にうれしく思います。」と述べています。


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